未音盤化曲リスト

ミュージシャンにはライヴでしか演奏せず、正式に録音されなかった曲が存在する場合が多々ある。
その理由は「ライヴだけのお楽しみ」「ちゃんとした録音をするタイミングを逃してしまった」「出来がいまいち」「元からその場限りのつもり」etc...。電気グルーヴにもそんな曲が意外と多く存在する。本稿ではそのような曲を可能な限りまとめてみた。

なお、セットリストの存在が確認出来ていないライヴでの楽曲は省略した。



「宮崎」 1989年〜1990年

・発表当時、世間を騒がした幼女連続殺人事件の犯人、宮崎勤の事を唄った歌、らしい。
後の「WE ARE」と同じトラックを使用しているという説もあるが、真相は定かではない。確かに当時のライブでは現在「WE ARE」とされている曲の、歌詞の一部がが宮崎勤をネタにした歌詞なってはいるが…。


「川」 1989年〜1990年

・詳細不明。
この「川」と「宮崎」と「ポールレモス」は1990年5〜6月にメジャーデビュー前に制作されたデモテープに収録されたそうである(勿論、一般には流通していない)。


「JB・ザ・スラッシャー」 1989年

・当時、電気グルーヴが掲げていた”スラッシュテクノ”を体現した曲調。
単行本「俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ」掲載の卓球インタビューではボツになったとの記述があるが、ライヴでは何度か披露されていたようだ。


「ポールレモス」 1989年〜1992年

・人生末期に作られた曲だが、電気初期でも頻繁に歌われていた曲。後に「チチョリーナ」と改題され、歌詞も一部変えられた。
結局、電気グルーヴとしては一度も正式な録音はされなかったが、1996年に篠原ともえが、歌詞を変更し「忘れちゃうモン」と改題してカヴァーしている(卓球曰く「篠原にあげた」とのこと)。


「Donky Town」 1990年〜1993年

・初期電気ファンにはお馴染みのライヴのみの曲。音盤化されなかった理由は卓球曰く「まりんとかと話してて、1曲そういう曲があるとかっこいいって(笑)」(「DENKI GROOVE INFORMATION」vol,17より)との事。
『DRAGON』レコーディング時に録音しようとしたらしいが、結局立ち消えになったようである。


「ジャンケン・マンボ」 1991/08/08 日清パワーステーション 「ピエール瀧の不思議ナイト」

・オリジナルは笠置シヅ子。
1996年4月26日に行われた「電気グルーヴ IN BLITZ」でも、イボピアス(瀧+天久聖一のユニット)が同曲を歌っている。


「マイウェイ」 1991/08/08 日清パワーステーション 「ピエール瀧の不思議ナイト」

・上に同じく「ピエール瀧の不思議ナイト」で歌われた、言わずと知れたフランク・シナトラの名曲のカヴァー。


「赤鼻のトナカイ」 1991/11/23 渋谷 ON AIR 「ばぶるあわぁ」

・ソニーのSD事業部(アーティスト発掘・育成セクション)主催のイベントに出演した際に、クリスマスでもないのに演奏。延々20分以上歌い続けたそうである。


「力石のりぴー」 不明

・詳細不明。この曲をやるライヴは手抜きだという話である。


「勝手にしやがれ」 1992/03/13 大阪 クラブクワトロ 「うんこもりだくさん」

・オリジナルは沢田研二。


「お嫁サンバ」 1992/03/19 渋谷 クラブクワトロ 「うんこもりだくさん」

・オリジナルは郷ひろみ。


「LEMON TEA」 1992/05 「第6回野糞探し大会」

・オリジナルはシーナ&ロケッツ。歌詞はほとんどデタラメ。


「贈る言葉」 1992/10/17 「大阪カオス」

・オリジナルは海援隊。
大阪のFM局"FM802"・雑誌"宝島"・キューンソニーの合体イベントで、天神橋筋商店街にてゲリラライブ(ピエール瀧ソロ・他の二人はPAの後ろで見学)を行った時に歌った曲。この日は「力医師」等、計4曲を歌ったとの事である。


「どかーん」 1992年冬 「全国鼻毛あばれ牛」(11/25 神戸チキンジョージ除く)

・オリジナルは真心ブラザース。カヴァーした理由は「詞が好きだったから」だそうである。


「ナイナイシックスティーン」 1992/11/03 下北沢 SHELTER 「ドキッ!男だらけの女相撲大会」

・男のみ入場可能だったライブのオープニングを飾った曲。オリジナルはシブがき隊。


「Jocko Homo」 1993/08/08 日清パワーステーション 「瀧と卓球出会って10周年」

・「瀧と卓球に捧げる歌」として、砂原が二人を称える歌詞に改変し、エレキギター一本で歌った。
オリジナルはDEVOで、1989年に発売されたライブ盤『Now It Can Be Told』に収録されているアコースティックバージョン(1stアルバム『Q: Are We Not Men? A: We Are Devo!』に収録のバージョンとは大幅に異なる)を元にしている。


「ルビーの指環」 1993/08/09 東京ドーム 「ザ・ライブマシン '93」

・オリジナルは寺尾聡。
ニッポン放送のイベントにティンパニ・ギター・トロンボーンという編成で出演し、デタラメな演奏とうろ覚えの歌を披露して、客を唖然とさせた。


「ガンダーラ」「モンキーマジック」 1993/08/09 東京ドーム 「ザ・ライブマシン '93」

・オリジナルはゴダイゴ。
上に同じくニッポン放送のイベントに出演した時に演奏。その後、モンキーマジックは「トランジスタラジオ」(「ドリルキングアンソロジー」収録のバージョン)に、曲紹介と冒頭のカウントのみ使用された。


「水の旅人II」「THE ガマン」「FLASH PAPA」 1993/08/24 千葉県文化会館 「汚物処理班緊急出動!」 等

・三週連続で東京近郊のホールにてライヴを行った二週目に、同年12月発売の『ビタミン』に収録された曲と共に披露されたインスト曲。

「水の旅人II」のみ、翌週8月31日に浦和市文化センターにて行われたライヴ(この時は「水の旅人II改め俺は田舎のブルースリー」というタイトルだった)や、1993年10月16日にクラブチッタ川崎で行われた「NEO PUNK NIGHT」にMANGA HEAD(卓球+砂原のユニット)が出演した際に披露された。


「狂牛病の歌」 1996/03/26 広島厚生年金会館&1996/04/05 神戸国際会館ハーバーランドプラザホール「ツアーめがね」

・MCの際に余興的に歌われた曲。


「Open Your Eyes」 2006/07/24 恵比寿 LIQUIDROOM 「LIQUIDROOM 2nd ANNIVERSARY」

・2002年4月及び2003年7月にデモトラックが制作され(※2010年8月に卓球のtwitterにてUPされた音源ファイルの名前より推測)、2006年7月に6年ぶりとなったワンマンライブで初お披露目された。
2008年2月〜3月には公式サイトでの、『J-POP』収録候補曲がデモ音源の状態でUPされた企画ページ「電気グルーヴワークショップ」にて一部公開されるも、同年にリリースされた『J-POP』『YELLOW』には収録されずお蔵入りに。

なお、2010年7月に発表された、SMAP「SMAPのポジティブダンス」(『We are SMAP!』収録/作詞:鈴木おさむ 作曲:石野卓球 編曲:CMJK)は本曲のトラックを基にしている。


「Introduction」「徳さんのトクトクインタビュー」「わっ毒ガスだっ!!」「市川船橋南船橋の男」「ぽじゃまぱーてぃー」「ドンタコス」
2006/10/14 新木場 ageHa@STUDIO COAST 「Big Connect '06 PART2」

・この日限りの、1980年代末〜1990年代前半に流行したレイヴやアシッドリバイバルと評されたサウンドを意識した”back to the oldschool”セットで披露されたインスト曲。



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